aとmの生活日記

30代子育て世代の奮闘記

破傷風をご存知ですか?

 

こんばんわ〜

Mでっす!

 

先日、朝職場に到着すると、右手からだらだらと血を流したおっちゃんが受付に立っていました。

一応タオルで抑えてるんだけど、真っ赤だ🙄

 

傷をみると、右手の親指の付け根をぱっくり3cmくらいいっている。

聞くと、カッターで服のタグを切ろうとしたらタグを切らずに手を切ってしまったと😅

 

とりあえず流水で流し、ガーゼで圧迫止血。

傷はカッターで切っているので汚れはなさそうでした。

 

Drに報告。

縫ったほうがいいやろうと。

そのままDr出勤まで、おっちゃんの手をグイグイ抑えてました^^;

 

確認・観察ポイント

 

・バイタルサイン

・出血量(目視、聞き取り)

・傷の大きさ、深さ

・傷の汚れ

・止血出来ているか

・痛みやしびれ、受傷部の感覚はあるか

・受傷時の状況

 

 

みなさんは「破傷風」という病気をご存知でしょうか?

 

 

お子さんがいらっしゃる方は、ちっちゃいときに打つ「4種混合ワクチン」に含まれているので、見たことあるかもしれないです。

 

4種混合ワクチン・・・ジフテリア破傷風、百日咳、ポリオ

 

※2012.11以前は3種混合ワクチン

2012年11月以降はポリオが追加された4種混合ワクチンになりました

 

 

破傷風(はしょうふう)

 

破傷風菌という細菌が作る毒素によって起こる感染症です。

破傷風菌は、酸素があると増えることのできない「嫌気性菌(けんきせいきん)」の仲間ですが、芽胞(がほう)という固い殻に包まれた状態で、世界中の土などの環境に存在します。

破傷風は、破傷風菌により発生しかかった場合に亡くなる割合が非常に高い病気です。以前は新生児の発生もみられましたが、近年は30歳以上の成人を中心に患者が発生しています。
主に傷口に菌が入り込んで感染を起こし毒素を通して、さまざまな神経に作用します。口が開き難い、顎が疲れるといった症状に始まり、歩行や排尿・排便の 障害などを経て、最後には全身の筋肉が固くなって体を弓のように反り返らせたり、息ができなくなったりし、亡くなることもあります。

 

 

破傷風、そこらへんにある菌のくせにめっちゃ怖い!

しかも、破傷風ワクチンが開発され完全に定期接種となったのは1968年。

それ以前は打っていない人が多いのです。

今でいう60歳代くらいの方だと、子供の頃にワクチンを打っておらず、破傷風の抗体を持っていないってことになります。

 

今回、怪我をされて受診された方は、60代後半の男性の方でした。

傷が汚くなかったので大丈夫だと思うとのことでしたが、受傷部が土などで汚染されてしまった場合には、小さい傷でも破傷風に感染する可能性があります。

 

ではどうするのか。

 

怪我をしたときに破傷風を予防する薬があります。

 

「テタノブリン」というおくすりです。

医療用医薬品 : テタノブリン (テタノブリンIH静注250単位 他)

 

これを筋肉注射します。

これは、人血からつくられている「免疫グロブリン製剤」というものになります。

身体の中に入ったウイルスや細菌から身体を守る働きをしてくれます。

血液製剤のため、副作用もあるのですが、破傷風を予防・発症したときに重症化を防いでくれる、大事なおくすりです。

 

また、現在は定期接種になっているワクチンを、成人の方でも、自費で受けることも可能です。

大人の破傷風ワクチンの接種間隔は、破傷風トキソイドを3~8週間の間隔で2回接種後、4週間で免疫を獲得できます。 さらに6~12か月後、または18ヶ月後に3回目のワクチン接種を行えば 約10年 は免疫が保たれます。 接種間隔を守り、正しく接種すれば予防率はほぼ 100% です。

お値段はかかりつけ医院にご確認ください。

 

 

外来にきて、外傷の患者さんに出会う機会が多いので、まとめてみました。

誰かのお役にたてれば幸いです〜!

 

予防できる病気で不幸になる方が少なくなりますように。

 

 

Mでしたー!

 

 

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